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2009年10月16日 (金)

手の甲で鼻水をぬぐうしか

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かわいいその子は丸あるい顔して、ほっぺは、りんご色だった。

唇は、少し紫色だった。

穏やかな優しいお顔をしていますね。

そう言って自然と、両手でほっぺを挟んだ。

それはそれは、氷のように冷たい頬だった。

背中の下一面にひかれた ドライアイス。

隣の部屋に用意された小さな棺。

涙を流すママとパパの傍らで、こらえた涙が目からこぼれた。

頬を伝わさないように、無理をしたら

間抜けな鼻水が垂れた。

糸をひいて唇辺りまで滴った。

ハンカチ持ってない。

テッシュ1枚下さいとも言えなくて、手の甲でぬぐうしかなく。

死産届をお渡しする。

埋葬許可証申請書の話をする。

骨壷の話をする。

私たち、がんばって生きましょう。

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